高知新聞(夕刊)2010.11.9
「スポーツ随想」トップアスリートを支えるチームドクターとしての役割について解説しています。
スポーツドクター小松裕(こまつ ゆたか)の公式ブログ。
11月6日、7日と開催された第21回日本臨床スポーツ医学会、会長は私の師匠、河野一郎先生でした
一般演題の座長をしたり、「よりよいコンディショニングにつながるアンチ・ドーピングを目指して」というシンポジウムの司会などもしたのですが、最も印象に残ったのは、「アスリートが求めるスポーツ医学」というシンポジウム
日本女子体育大学の石塚浩先生、筑波大学の大山卞圭悟先生、信州大学の結城匡啓先生という一流の指導者の方たちが、スポーツ現場としてドクターに何を求めるのか、という話をしてくださいました
それぞれ共感できる、大変いいお話しでした
結城先生は最後のスライドで、アスリート・コーチがスポーツ医学に求めるものとして、「距離感」や「専門性」「一緒に戦う姿勢」などの言葉を挙げられましたが、本当によくわかります
選手やコーチが何を求めているのか、いつも察しながら、決して近すぎず、しかし一緒に戦う。求めるものはその都度違うし、近くで接しなければいけない時も、遠くから見つめなければいけないこともある。そして、信頼される専門性を持つ
私もたくさんの経験をさせていただきながらスポーツ現場を学んできたけれど、どうやってこの辺のところを若いドクターに教えるか、が課題ですね。まだまだ、やらなきゃいけないことがいっぱいある。二日間でたくさんの刺激をもらいました
素晴らしい学会を開催していただいた河野会長に感謝
今日からつくばで日本臨床スポーツ医学会が始まりました。朝からみっちりお勉強です
初めてつくばエクスプレスに乗ったけれど、速くてびっくり
懇親会が終わり、帰りは北千住で乗換えだったのですが、急に千住をぶらぶらしたくなりました
ちょうど20年前、北千住に2年ほど住んでいたことがあるのです。昔の店はまだあるのかなあ
駅前はすっかり変わってしまって、立派になってました。昔、怪しかった通りも何となく健全な通りに。でも、まだやっていたのです
「韓韓ラーメン」
おなかはいっぱいだったけれど、迷わずに入りました。生ビールとユッケジャンラーメンを食べて、超満足。20年前と変わらぬ味でした。昔と同じにコルトレーンが流れていました
今度はもっとゆっくり千住を探検してみよう。20年前の店がほかにもまだやっていたらうれしいな
7月からずーっと海外帯同が続いていたから、今日は久しぶりにゆっくりできた休日でした
午後はテレビでのんびりと野球の早慶戦を観戦、超満員のスタンド、みんな頑張ってた、早稲田優勝おめでとう
優勝後のインタビューで主将の斉藤投手は言いました
「斉藤は何かを持っているといわれ続けてきましたが、今日、何を持っているかがわかりました。それは、仲間です」
いいこと言うねえ、でもこの言葉は決して飾られた言葉ではなく彼の本心だと思う
勝った時ほど、「自分ひとりの力ではない」と素直に思えるし、主将としてこの1年間いろいろな苦労もしたんだろうな
やっぱり、チームスポーツはいいね
試合後のインタビューでは應武監督の目もうるんでいるように見えた
應武監督はソウルオリンピックの代表選手で新日鉄君津では松中信彦や渡辺俊介たちの力を見抜いて育てた方、昔からよく知っている
純粋だから、いろんなことも言われるけれど、熱い気持ちを持った方で僕は大好き
優勝おめでとうございます、ご苦労様でした
チーズケーキの話を続けます
私が生まれて初めてチーズケーキを食べたのは、大学1年生の時、松本駅前の「無伴奏」という喫茶店でした。
バロックの流れる中、いれたてのフレンチコーヒー、とびきりうまいチーズケーキ、大学に入ったばかりの私は、そこにいるとなんだか大人になった気分がして、毎日のように入り浸りました
うれない物書きや役者、安曇野の自然の中で絵や詩を書いている人、いろいろな大人たちがやってきました。マスターは無口だったけれどいつも笑っていた。ママさんは店の中で版画を飾って売ってた。私も忙しい時はウエイターとして手伝っていた時期もありました。
でも、あのとびきりうまいチーズケーキもう食べられない。マスターはなくなって店もなくなっちゃいました。さびしいけれどしょうがないね。
ママさんはいまでも元気、松本の中町で「無伴奏」という名の版画の画廊をやっています。この前、松本を訪れた際に久しぶりにお会いしてきました。
あの頃のことは本当に鮮明に覚えている、全て初めて、全てに敏感な時代だった。いまだに僕にとってチーズケーキといえば「無伴奏のチーズケーキ」、だから他ではあまり食べないのです
あの頃のみんな今は何してるんだろう。元気でいるかな。