加藤登紀子のほろ酔いコンサート

加藤登紀子さんの「ほろ酔いコンサート」に行ってきました。

毎年暮れに行われるこのコンサート、客にはコップ酒がふるまわれ、ステージ上の登紀子さんも飲みながら語って歌います。初めて行ったのが1986年、8年前からは友人であるゴスペラーズのリーダー村上てつやと毎年一緒に来て、登紀子さんの歌も作っている村上は時々ステージに上がったりもします。私にとっては暮れの一大行事、そもそも村上と仲良くなったのも登紀子さんの話で盛り上がったのが縁です。

大学時代、下宿でテレビをつけると、登紀子さんがレポーターとして女子少年刑務所を訪れている番組がやっていました。

「人生でためにならない経験なんて一つもないのよ」

罪を犯した少女たちに語りかける登紀子さん。もちろん歌は知っていたけれど、人間加藤登紀子に対する興味が降って湧き、ちょうどそのころ、「ほろ酔い行進曲」という本も出して、それを読んだらますます好きになって、次第に私は登紀子さんを「神」と崇めるほどの大ファンになっていったのでした。

それにしても、今年のほろ酔いコンサートもすごいパワーだった。孤独で不安で、でも夢がいっぱいあったあの頃を思い出させてくれるだけじゃあなく、「まだまだ息がきれるまで走らなきゃあだめよ」って尻をたたいてくれます。

コンサートの後、村上と一杯やりながら、「来年も力いっぱいがんばるぞ」と誓ったのでした。