メディカル・ルームの超特製薬品棚

今回のユニバーシアードもそうですが、オリンピックなどの総合競技大会では、通常選手村内の日本選手団宿舎の中にメディカルルームが設営されます。

日本から医薬品や機材を持ち込み、期間中のほとんどの医学的問題に対応できるように、簡易診療所を作ります。

大会組織委員会にあらかじめ持ち込む医療機材、医薬品の種類や総量などを申請し、許可を得たうえで行います。もちろん、ドーピング禁止医薬品は使うことができませんが、ほとんどの病気やけがは、ドーピング違反とならない薬で対処することができます。

また、我々は日本の医師免許を持っていますが、通常海外では医療行為を行うことができません。しかし、これに関しても、あらかじめ組織委員会を通じて申請し、「大会期間中に自国の選手団に対してのみ、その国で医療行為を行うこと」が各国政府から許可されます。

かつて、様々な大量の医薬品を運んでさらに整理して並べるのは大変な苦労でした。しかし、それを解決したのがこの「超特製薬品棚」。

代々のJISSの薬剤師、本波節子さんや上東悦子さんたちが、改良に改良を重ねて現在の特注薬品棚が完成しました。

これが本当にチョー優れもの。頑丈なジュラルミンケースをパカッとあけると、そのまま、すでに区分けされた医薬品が入った薬品棚に大変身するのです。

遠征用の医薬品を準備してそろえるのもJISSの薬剤師さんたちの大事な仕事です。大きな総合競技会だけでなく、各競技団体の様々な遠征用の薬剤の準備を行っています。

日本選手団は様々な人たちに支えられているのですね。

というわけで、私もチョースグレモノの薬品棚の前ではいポーズ。

あー、なんかカラダにしまりがないねえ。よし、閉会式までの2週間で少しはカラダをしぼろう。

これから開会式に向かいます。