「選手村での洗濯」と「塚原光男を知らない乙女たち」

スポーツの遠征では毎日たくさんの洗濯物が出ます。一部のプロスポーツでは海外遠征中でも洗濯屋さんにやってもらうこともありますが、ほとんどの競技団体は自分たちで洗濯しなければいけません。

海外帯同が多い私も、スーツケースの中には必ず洗濯ロープや洗濯ばさみ、ハンガーや洗剤といった洗濯セットが入っています。

選手村の生活でも基本的にはすべて自分たちで洗濯しますが、大会の規模によってオリンピックなどではランドリーサービスが提供される場合もあります。ユニバーシアードなど学生の大会では、村内のランドリースペースにある洗濯機を使って各自洗濯をするのが通常でした。

でも今回の大会では、さすがお金持ち中国、ランドリーサービスが提供されています。

日本選手団の宿舎のすぐ近くに大きなランドリーセンターがあり、洗濯物をネットに入れて持っていくと翌日には洗って畳んで帰ってきます。これはとても便利。今まで選手たちは洗濯物に相当な時間を割いていました。洗濯機は大概いつも満杯ですから、洗濯機の順番待ちをして、洗って、盗まれないように見張りをして、干してと、おそらく一日4-5時間は洗濯にかかっていたと思います。

それがなくなって超ラクチン、もちろん私もです。

ただ、出した洗濯物が戻ってこないなどのトラブルもあるため、無くなったら絶対に困るユニフォームなどは、今まで通り各自で洗濯です。

今日も、ベランダにはサッカーチームのユニフォームが干してありました。

最後に恒例の塚原団長の一言です。今日は写真でお届けしましょう。

「己の無限の力を信じろ!パワーアップ!! みつお」

この毎日の団長の言葉、日本選手団宿舎の1階エレベーターホール前に日替わりで張り出されます。

これを見ていた、某女子選手たち。

「これって、毎日意外といいこと書いてあるよね・・・」

なに、国民的ヒーローの塚原光男さんだぞ。いいこと言うにきまってるじゃないか。今の世なら間違いなく国民栄誉賞の人だぞ。

「団長ってみつおって名前なんだー、知らなかった」

なんだと!、塚原光男の名前も知らないのか・・・、心の中で叫ぶ私

団長が鉄棒で「月面宙返り」やっていたのはミュンヘンオリンピックやモントリオールオリンピック。もう40年も前だから彼女たちが生まれる20年前。大学生たちが知らないのは当たり前かもしれません。

なんて考えているとますますおじさんぽくなるから、せめて彼女たちの気持ちは理解してあげよう。

意外といいこと書いてあるから、毎日しっかり読んでね。