2015年を振り返って

2014年12月の衆議院総選挙で再選させていただき、今年は2期目の議員として1年のスタートを切りました。

1月26日に召集され、9月27に閉会した通常国会。95日間の延長により、戦後最長の会期となったこの国会では、78件の法案が成立しました。戦後安全保障政策の歴史的転換点となる「平和安全法制」は5月から審議が始まり、衆参両院で220時間に及ぶ審議の末、成立しました。

今年は終戦から70年という節目の年でもありました。戦後、日本が平和国家としての道を歩み、繁栄を築き上げた先人たちの努力に感謝と敬意の念を持って、これからも誠実に政治に取り組む決意を新たにしたところです。「平和安全法制」の審議を通じて、日本、そして世界の平和のために、平和外交の推進や世界各国との信頼関係を構築することの大切さをあらためて感じた1年でした。

初当選以来、議連PT幹事として後押ししてきた「スポーツ庁設置法」も、成立した法案の一つです。10月に発足したスポーツ庁では、子供からお年寄りまでスポーツによる健康づくりにも取り組みます。地域や世代、性別を問わずスポーツに親しむことができる環境を整備し、国民の多くの方々が政治に求めている、健康で豊かな生活を送れる社会の実現をめざします。

10月にはTPP交渉が大筋合意に至りました。合意内容を精査し、その影響を検討した上で、批准すべきか否か、来年は議論していくことになります。これまでも農業に対して様々な対策が行われてきました。しかしTPPの有無に関わらず、日本の農業が多くの課題に直面している現実を、私たちは認識しなければいけません。

同時に、TPP対策のみならず、将来を見据え、場当たり的ではない農業政策を実現していく必要があります。北信の農家のみなさんが将来に向けた希望を持って農業に取り組めるように、地方創生などと連携した北信の特徴を生かした農業を一緒に作らなければならないと、強く感じています。

11月には自民党立党から60年を迎えました。1955年の立党宣言に「政治は国民のもの」という一節があります。自民党の原点であるこの言葉を忘れず、常に謙虚な姿勢で政治に取り組まなければならないと考えています。

党では、引き続き厚生労働副部会長、文部科学副部会長を務めます。また新たに、女性局次長を務めることになりました。産休や育休、子育て支援制度をはじめ、妊娠や出産といった女性特有の医学的な課題に対する支援や女性アスリートへの支援など、様々な課題があります。女性がより活躍できる仕組みを作るために、これからも自民党の政策立案に積極的に取り組んでいきたいと思います。

1月4日に開会する通常国会から、初当選以来、私が所属してきた厚生労働委員会で理事を務めることになりました。また引き続き、科学技術・イノベーション推進特別委員会の理事も務めます。

住み慣れた地域で、安心して暮らすことができる社会保障制度を多くの方が政治に求めています。特に厚生労働関係は「安心して暮らすことができる社会」を創っていく上でとても大事な分野です。理事として責任感を持って、丁寧に法案を審議し、しっかり肉付けして、形にしていきたいと思います。

来年の夏は参議院選挙が行われます。公職選挙法の改正により、この参院選で「18歳以上」による初の国政選挙が行われる見通しです。また選挙制度改革によって長野県選挙区は1人区となり、これまで以上の激戦が予想されます。与党による過半数獲得を目指して、私も全力で選挙戦に臨んでまいります。

8月にはリオデジャネイロでオリンピック・パラリンピックが開催します。そして4年後の2020年はいよいよ日本の番です。私もオリンピックに5度参加したスポーツドクターとしての経験を活かして、日本全体でオリパラに臨むことができるよう、積極的に取り組んでまいります。

来年も、どうぞよろしくお願いします。
よいお年をお迎えください。

小松ゆたか

厚労委員会質問2