メンタルトレーニングについて陸上の井村久美子さんと対談

17日、日本メンタルトレーナー協会のイベントにお招きいただき、「トップアスリートとメンタルトレーニング」というテーマで、井村久美子さんと対談させていただきました。

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井村久美子さん(旧姓:池田)は北京五輪に出場したオリンピアンで、走り幅跳びの日本記録保持者(6m86)でもあります。現役引退後は「イムラアスリートアカデミー」を設立し、子供から大人まで、陸上競技を中心とした指導に取り組まれています。

これから日本のアスリートを支えるべく、日々研鑽に励んでいるメンタルトレーナーのみなさんに向けて、お話しさせていただきました。

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現役時代、大会当日の朝になると必ずお腹が痛くなっていたという井村さん。メンタルトレーナーである浮世満理子さんと出会い、メンタルトレーニングの重要性に気づいたそうです。

井村さんからは、陸上選手としてのご自身の経験から、

・メンタルトレーナーからたくさん話しかけてほしい選手もいれば、あまり話しかけてほしくない選手もいる。選手の特性に合わせたサポートが必要。
・選手はメンタルトレーナーの話を聴くよりも、自分の話を聴いてほしいと思っている。
・現役を引退し、現在は選手を指導する立場。選手時代の自分の方法論を押し付けるのではなく、ヒントを与え、自分で考えて練習に取り組めるようにしている。

などといったお話がありました。

また私からは、スポーツドクターとしてこれまで帯同した5度のオリンピックでのエピソードなどを交えながら、

・メンタルトレーナーは、アスリートの「不安を取り除く」ことが仕事。
・そのために、ふだんからコミュニケーションを取って、信頼関係を築くことが重要。近すぎず、遠すぎず、状況を見ながら適度な距離感が大事。
・選手にアドバイスをするときも、技術的な助言は監督やコーチに任せ、あくまでも心理的な助言に徹すること。その際、選手の気持ちに配慮し、選手が自分から話しやすい環境を整えることが大切。

といった話をさせていただきました。

対談の最後に、お互いの今後の展望を話しました。
井村さんからは「『周りの人を大事にする人』を育てていきたい」というお話がありました。素晴らしいですね。もちろん私も応援しますよ。

私からは、2020年東京オリパラに向けた準備にこれからも積極的に取り組むこと。また東京オリパラが終わった後も、スポーツの素晴らしを次の世代へ伝えていけるように、スポーツを支える一員として努力していきたいことをお伝えしました。

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スポーツの世界にはアスリートを支える監督やコーチ、トレーナー、メンタル、栄養、ドクターなど、さまざまな専門家がいます。その誰もが、それぞれの立場で、力を尽くしていくことが大切です。私も国会議員の立場で、スポーツドクターとしての経験を活かしながら、「スポーツの力で社会を元気にする」ために、これからも取り組んでいきます。

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