昨日の夜は上山田で開かれた「長野市遺族会」の総会・懇親会に出席してきました。
挨拶で「仰げば尊し」の話をしました。
ちょうど昨日の朝、私は大きな歌声で目が覚めました。
小学校6年の末娘の声でした。「仰げば尊し、わが師の恩♪♪」
「卒業式で仰げば尊しを歌う」とのこと。私はうれしくなりました。
みんながよく知っている卒業式の歌「仰げば尊し」、しかし40年前、私は小学校の卒業式で歌うことができませんでした。
「仰げば尊し、わが師の恩。先生に恩がある、とうたう歌を無理やり生徒に歌わすことはできないのだよ」
先生は言いました。
子供心に、何かおかしいなあ。と感じました。
祖先を敬い、両親に感謝し、師に恩を感ずる。
何がいけないのでしょう。日本人が長きにわたり育ててきた「心」です。
「国のため」と戦って散った尊い命、だから「もっと自分を大事にしよう」それが基本的人権、とても大事な民主主義の基本。
しかし、あまりにも「みんなのため」ではなく「自分だけのため」と個人の権利ばかり主張する世の中になってしまったような気がします。
あの戦争で尊い命をささげた御霊のためにも、日本人の心をしっかりとつなげていく、そして戦争のない平和な世界を創っていく、これが我々の使命です。
そして、2日前にはとっても悲しいニュース、私も大変お世話になった、吉田沙保里のお父さん吉田栄勝さんが亡くなりました。
レスリングの合宿や世界大会、オリンピックでいつも一緒でした。
この写真は、ロンドンオリンピックの練習会場。右上が栄勝さん、さりげなく沙保里を見守ってます。
海外遠征では、いつも日本から持ち込んだたくさんの具の入った即席ラーメンを作ってくれました。
無口な人でしたが、レスリングを語る姿は情熱的でした。でも、娘・吉田沙保里のことはほとんどしゃべらなかったなあ。
昨年暮れのレスリングの天皇杯でお話したのが最後になっちゃった。
「人に迷惑をかけるな」といつも弟子たちに言っていた栄勝さん、高速道路を運転中におそらく起きたであろう「くも膜下出血」、そんな状態でも、他の車に迷惑をかけないように路肩に停め、シフトレバーはパーキングに入っていたそうです。
ああ、栄勝さん、いなくなっちゃったことが本当に悲しい。
「仰げば尊し、栄勝さんの恩」、安らかにお眠りください。