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熱中症の症状について教えて下さい!

こんにちは、セクレタリーKです。真夏日がやってくると、あまりの暑さにぐったり。そして、「熱中症」になったらどうしよう……と、不安がよぎります。

猫も暑さにぐったりです。

「熱中症の発生が一番多いのは、通常梅雨明けの急に暑くなった7月、でも今年は6月の急に暑くなった日にもたくさん発生しています」と小松先生もおっしゃっているように、人間は「暑さに慣れる」ので、8月になればだんだん熱中症の発生は減少してきます。ですから、今のこの時期から予防を心がけるのが重要です。

ですが、そもそもどんな症状が出ると熱中症なのでしょうか? 救急車で運ばれる前に、「自分で危ない」と判断して対応できれば、大事に至らないはず!

そこで、小松先生に「熱中症になった時の症状」についてお伺いしました。

Q.暑い環境にさらされているとどんな症状が出ますか?

A.まずは立ちくらみやめまいを感じます。脱水による血圧低下が起こるためです。これらの症状が起きて来た時は、熱中症の初期のサイン。すぐに、涼しいところに移動し、横になって、水分補給、体を冷やすなど、慌てずに処置すれば問題ないです。

Q.それを放っておくとどうなりますか?

A.頭が痛くなり、気分も悪くなっていきます。吐き気をもよおし、嘔吐。倦怠感や虚脱感も強くなってきます。体がぐったりする、力が入らないなどの症状がでてきます。これは「熱疲労」「熱疲弊」と言われている状態。自分で水分を飲めない状態であれば病院で点滴を受ける必要があります。また、長時間にわたるスポーツなどで、水分だけ補給して塩分を取らないと筋肉がぴくぴくしたり痛くなったりすることがあります。これを「熱痙攣」と呼びますが、このような場合は水分だけでなく塩分も補給する必要があります。

Q.さらに病状が進行するとどうなりますか?

A.人間の体温運調節機能が破たんし、異常な高体温になります。これが熱中症の中でも最も重篤な「熱射病」です。ここまで進行すると、呼びかけや刺激への反応がおかしい、体にガクガクとひきつけを起こす、真直ぐ歩けない、意味不明なことを言う、などの意識障害が起き、触ると体温が明らかに熱いという感触があります。こうなってしまったら死の危険が差し迫った緊急事態、ただちに救急車で病院に搬送して集中治療が必要になります。特に、「意識がおかしい」などの症状の疑いがある場合は、絶対に見逃さないようにすることが重要です。

★大切なのは初期の症状がでた時点で、すぐに涼しい場所へ移り体を冷やすこと、水分を補給することが大事です。そして誰かがそばに付き添って見守り、改善しない場合や悪化する場合、吐いてしまって水分補給ができない場合には病院へ搬送してください。熱中症を侮ってはいけません。健康な人でも命を落とすことがある病気だということを忘れないでください。

「なんだかおかしいな」と感じたら、涼しい場所に移動しすぐに水分補給を行ってください。決して無理や我慢はしないでください。

そして、最も大事なことは、そのような状態にならないように、熱中症予防することです。時間を決めてこまめな水分・塩分補給、暑いときは無理をしない、十分な睡眠をとって食事もきちんととる、などに注意すれば熱中症は予防できるのです。

みなさんも暑さで体調がおかしいと感じた時は決して無理をせずに。しっかりと熱中症を予防して夏を乗り切りましょう!

★熱中症に関する情報は、環境省のだしている「熱中症環境保健マニュアル」が一番詳しく、データも最新で、わかりやすいでので参考にしてください。

高齢者の熱中症対策について教えてください!

こんにちは、セクレターKです。気温の差が激しい日々が続いておりますが、みなさま、体調はいかがでしょうか?さて、私ごとで大変恐縮ですが、先月より肉離れを患い、整骨院に日々通っておりました。

その際に、来院されている多くの高齢者の方々の会話を耳にしていると、天気と気温の変化にあわせた体温調節の話題がとても多く、それぞれに苦労されているのだと気がつきました。

気温が下がると「炬燵から出られない」「靴下を2枚はいているけど、ズボン下も欠かせない」。暑くなると「寝つけない……」「寝苦しい」などなど、悩みを抱えている方が想像以上にいらっしゃいました。

そこで小松先生に、今年の夏の熱中症対策の中でも、とくに高齢者の方についていくつか質問させていただきました。

Q:なぜ年をとると体温調節がむずかしくなるのですか?

A:さまざまな要因があります。一つには、高齢者が脱水になりやすいのは、若年者に比べて「細胞内液量」が著しく減少しているためです。体の水分が失われると、まず「細胞外液」が減少し、それを「細胞内液」が補充して循環血液量を維持します。もともと「細胞内液量」が少ないので脱水になりやすいです。そのほか、のどの渇きを感じにくくなる、暑さを感じにくくなるなども関係しています。もちろん腎機能の低下や心機能の低下も脱水が起きた時に重症になりやすい原因。

Q:水分が不足するとどうなりますか?

A:水分が不足するとまずは「脱水」になります。脱水をすぐに改善しないと、運動能力が低下し、体温が上がり、熱中症に結びつく危険性が高まります。

Q:水はどの位飲めばよいですか?お茶でもよいですか?

A:摂取する水分量に関しては、暑さ、湿度、運動量などで異なるので、一概には言えません。ただ、心臓や腎臓などの病気でない限り、「とりすぎて悪いことはない」です。また、汗をかくのが嫌でとらない人がいますがこれは間違い。汗が出ないことはすでに脱水なのです。スポーツ時の水分摂取量の目安は、運動の強度に寄りますが、体協のホームページに表が出ていますので参考にしてください。麦茶や緑茶でもよいけれど、適宜「塩分」も必ず取ることが大切。その点スポーツドリンクが便利です。

「健康な人は水をとりすぎて悪いことは基本的にはないので、積極的に水分をとって欲しい」という小松先生のお話でした。

猛暑、そして節電対策と、課題が多い今年の夏ですが、たっぷりの水分、そして適宜「塩分」を取ることで、のりきっていきましょう!

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「肉離れ」について教えて下さい!

こんにちは、セクレタリーKです。みなさまGWはいかがお過ごしでしたか?私は実家のある札幌でのんびりとリフレッシュしてまいりました。

まだ春浅い札幌です。

東京に戻り、そろそろエンジンをかけないとと思い、久々にビデオを見ながらエクササイズをすべく、身体を動かしてみたところ……「バキッ」という音と共に、右ふくらはぎに猛烈な痛みが!

徐々に痛みが増してくるのでどうしたものかとオロオロ。これはもしや「肉離れ??」。そこで、スポーツドクターの小松先生を頼って「肉離れ」について質問をぶつけてみました。

●肉離れの原因

Q:日頃の運動不足でしょうか?加齢も関係ありますか?

A:運動不足というか準備運動不足も関係しているかもしれません。加齢で筋肉は堅くなるので、急に伸びると肉離れや腱断裂などが起きます。昔と同じイメージで運動して、中高年の方がアキレス腱を切るのも、筋肉が硬くなっている可能性があります。ただし肉離れは、よほど強い負荷をかけなければそうは起きないので、セクレタリーKは相当激しい運動をしてしまったのですね。運動前のストレッチが大事ですよ!

●肉離れになった時の対処方法

Q: 冷やした方がいいのでしょうか? マッサージやストレッチはしない方がいいのでしょうか?

A:急性期にはマッサージやストレッチはしないほうがよいです。スポーツの急性外傷の基本は「RICE」です。

Rest        安静、受傷部を動かさないようにする、固定する場合もある
Ice         冷却、氷で冷やす、急性期の出血や腫脹を抑える
Compression  圧迫、弾性包帯などを使うこともある、出血や腫脹を抑える
Elevation     挙上、受傷部を心臓より高くして出血や腫脹を抑える

受傷後いかに早くこれらをやるかが大事!受傷直後から2-3日までは基本的にこれです。そのあと、急性期が落ち着いたらマッサージなどをやる事もありますが、治療のためのストレッチは通常やらないです。その後の予防のためのストレッチは有効です。

●改善方法

Q:病院に行き 全治2週間という診断、アイシングとテーピングをしていただきました。 これから生活上気をつける点はありますか?

A:痛くなるような動作はしないこと。そこを再び伸ばすような動作はよくないです。急性期は酒は控えめに、3日間はお風呂で温めないこと、シャワーがよいと思います。

●今後気をつけること

Q: 肉離れは癖になると聞きましたが本当ですか? 予防対策などあれば教えて下さい。

A:程度によっては、さらに筋肉が硬くなるため再び肉離れや腱断裂が起きることもあります。急性期が過ぎたら、徐々にストレッチやマッサージ、それから動く前の入念なストレッチでしょうか。まあ、年齢相応に無理はしないことですな。

なるほど……。正しい知識をいただいて、ちょっと落ち着きました。小松先生のアドバイス通り、しばらくお酒は控えて無理はしないようにします。運動の前の準備運動をしっかりやることが必要でした。いつまでも若いつもりではダメですね。みなさんも小松先生に質問があれば、トップページ右下のお問い合わせより、ご連絡下さい。

花粉症のスポーツ選手ってたくさんいるんですか?

花粉症の季節になりました。

今年は去年に比べて花粉の量がかなり多いんだとか、花粉症の私としてもちょっと心配。

でも、今年は入院中で病院の中だから、いまのところまだ花粉の雰囲気は感じていません。

花粉症というのは様々な花粉が原因で鼻炎や結膜炎を起こすアレルギー疾患です。今の時期だと主にスギ花粉ですが、そのほかの花粉にアレルギーがある人は、夏や秋にも起こります。

花粉症、ぜんそく、アトピー性皮膚炎などは「アレルギー性疾患」と呼ばれますが近年増加しています。

スポーツ選手でもその頻度は増加していて、国立スポーツ科学センターでのメディカルチェックの結果でも、オリンピック候補選手たちの約3割が花粉症です。

選手たちに花粉症の治療を行っているかを問うと、多くの選手が「我慢してます」とか「気合で対処してます」なんて答えます。特に屋外スポーツでは症状が出ないほうがよいにきまっているのに、治療を行っている選手が意外と少ないのには驚きます。

この原因の一つに、ドーピングにかかわる点があります。一部の花粉症の薬はドーピング禁止薬物が含まれているため、ドーピング違反になるのが怖くて選手たちは薬を使うのを躊躇してしまうのです。もちろん、ドーピング違反にならない薬はたくさんあるので、そこら辺をしっかり教育して、選手たちが安心して花粉症の治療ができるようにしなければいけない、これは私たちの責任です。

ちなみに、花粉症でドーピングが問題となるのは、糖質コルチコイドの全身投与だけです。ですから、セレスタミンやプレドニンの内服やケナコルトなどの筋肉注射はできません。しかし、点鼻薬や点眼薬に糖質コルチコイドが含まれていても問題ありません。また、通常の抗アレルギー薬の内服も問題ありません。

私は、毎年2月14日のバレンタインデーからアレジオンという抗アレルギー剤の内服を1日1回開始して、2か月間続けます。その間、症状がひどければザジデン点眼薬やナゾネックス点鼻薬を使います。これで、マスクをしなくても、ゴーグルもつけなくても全く問題なく対処できます。

新しい世代の抗アレルギー薬は眠くなりませんし、そのかわり「すぐ効いた」という感じも少ないのですが、確実に効き目がありますから、症状が出る前から内服を開始して2か月間しっかり飲み続けることが大事ですよ。

「スポーツドクターになるにはどうすればいいんですか?」

兵庫県の高校生からこんな質問をいただきました。

「私は今高校一年生です。将来はスポーツに関する仕事に就きたいと思っています。中でもスポーツドクターは私が一番就きたいと思っている職業です。そのためにはどんな大学に行ってどんな勉強をし、どんなところに就職すればよいか教えてください」

質問ありがとう。僕のブログも読んでスポーツドクターになりたいって思ってくれたんだね。

スポーツドクターになるにはまずは一人前の医者になること。そのためにはたくさん勉強して大学の医学部に合格して、そこでもまた医学の勉強して国家試験に受かって、医者になってからもまたまた勉強して信頼される医者になること、そこからスポーツドクターへの道が開けてくるよ。

人の話を聞くこと、相手の気持ちを理解する能力もスポーツドクターになるには大事だよ。そのためには、勉強以外でも、なんでも挑戦して、たくさんの人と接して、いろいろな考えが世の中にはあることも知らなきゃね。

なんでも構わないけれど、なりたいものがある、やりたいことがあるっていうのは素晴らしいことだよ。いつまでもその気持ちを持ち続けてほしい。

応援してるよ