月別アーカイブ: 2015年9月

第189回通常国会が閉会しました

戦後最長の245日間におよんだ第189回通常国会が、9月27日で閉会しました。今国会では平和安全法制の審議が大きく取り上げられましたが、その他にもさまざまな法案が成立しています。

成立したのは、御嶽山の噴火の教訓と防災強化を図る「活動火山対策特別措置法」や、ブラック企業対策など若者の雇用環境を整備する「青少年雇用促進法」。また選挙権年齢を18歳に引き下げる「公職選挙法」、企業に採用計画の策定を義務付けた「女性活躍推進法」。五輪担当大臣を設置して省庁横断の施策を進める「オリンピック・パラリンピック法」や「スポーツ庁設置法」もその一つです。

一方で、残念ながら今国会では成立せず、継続審議となった法案もあります。福祉サービスの整備充実を図る「社会福祉法」や、遺骨収集を国の責務と位置付け、政府が助成する「遺骨収集法」などです。こういった法案については、次の国会でもしっかり取り組みたいと思います。

テレビや新聞で頻繁に取り上げられる法案がある一方、多くの方にはあまり知られていない法案もあります。しかしどんな法案でも、私たちの暮らしと密接に関係する大切な法案です。丁寧に審議し、誠実に進めていくことが大切だと考えています。

私も今国会では厚生労働委員会で3回、科学技術・イノベーション推進特別委員会で1回と、計4度の質問に立ちました。少しずつではありますが、私の主張や想いが、他の議員や省庁など、国会の場で浸透しつつあると感じています。「政治家として」のページに議事録を載せていますので、こちらもぜひ読んでみてください。

女性アスリート支援に取り組みます!

今年のシルバーウィークは土日と祝日が並び、秋の大型連休となりました。私も地元に戻り、たくさんの方とお話ししました。20日から22日までの3日間は街頭にも立ち、先日成立した平和安全法制が、「戦争を未然に防ぐための法案であること」などをあらためて訴えました。

24日には超党派のスポーツ議員連盟総会が開催されました。その中で「女性アスリート支援のためのPT(プロジェクトチーム)」を設置することが提案され、PT座長の馳浩先生のもと、私は事務局長として、とりまとめの実務を担うことになりました。

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        ▲スポーツ議連総会にて 写真左端は遠藤利明 五輪担当大臣

連日のように女性アスリートの活躍が報道されています。先日もラスベガスで行われたレスリングの世界選手権で、女性選手たちが大活躍しました。吉田沙保里選手は13連覇。伊調馨選手は通算10度目の優勝、登坂絵莉選手も3連覇を達成しました。

活躍めざましい女性アスリートですが、その一方では女子小中学生のスポーツ離れ、女性特有の医学的な課題に対する支援、妊娠や出産などによるキャリアの中断、アスリートを終えた後の支援など、様々な課題があります。こういった課題に対する支援体制は、いまだ十分とは言えません。

このPTでは、女性アスリートの様々な課題に対する取り組みについて議論を行い、女性アスリートの国際競技力の向上を目指します。来年の2016年にはブラジルのリオデジャネイロで、そして5年後の2020年には東京で、オリンピック・パラリンピックが開催されます。私もPTの事務局長として、またオリンピックに5度帯同したスポーツドクターとしての経験を活かして、女性アスリートがより活躍できるよう積極的に取り組んでいきたいと思います。

平和安全法制の成立 政治に「スポーツマンシップ」を!

5月に国会での審議が始まった平和安全法制、9月19日未明に参議院本会議で可決され、法案が成立しました。

特に16日以降はテレビのニュースや新聞でも大きく取り上げられ、今年の5月に国会で審議が始まってから、賛否両論、多くの意見が私にも寄せられました。地元を回りながら様々な声もいただきました。

17日以降、衆議院も本会議を行う可能性があるということで、党から所属議員に対して「禁足(きんそく)」がかけられ、私も待機していました。「禁足」とは、「いつでもすぐ国会に集まれる場所に待機すること」を言います。

平和安全法制の採決まで衆議院は116時間半、参議院では103時間半、両院合計220時間という過去最長の審議時間を費やしました。本来であれば、より法案内容の本質について議論されるべきだったと思います。しかし「戦争法案だ」「徴兵制になる」といったレッテル貼りの議論が多く、最後までなかなか与野党の議論が噛み合いませんでした。

また17日の参議院特別委員会での採決の際、騒然とした状況を呈したことや、長時間にわたる不信任や問責決議の繰り返しは、言論の府として、とても残念です。この法案は前向きな議論となれば与野党で話し合って、より多くの方が納得できるように修正されることもあったかと思います。しかし、そういう点に議論が及ばなかったことも、残念に思っています。

私がこれまで深く関わってきたスポーツの世界では、「スポーツマンシップ」を大事にしてきました。「スポーツマンシップ」とは、お互いにリスペクト、尊敬・尊重することです。仲間をリスペクトし、相手をリスペクトし、ルールをリスペクトし、正々堂々と闘う。

政治の場でも「スポーツマンシップ」を持って行うべきだ、と今回の経験を通じて強く感じました。「安心して暮らすことのできる日本をつくる」「平和な世界をつくる」という目標は、党派を超えて変わらないはずです。自分のためや党のためではなく、日本のため、国民のために何をすべきかを、私たちは常に考えなければいけないのだと思います。

19日から秋の大型連休が始まります。私もいつもと変わらず地元に戻ります。私を見かけたら、ぜひ気軽に声をかけてください。そして今回の平和安全法制だけでなく、これからの日本の政治について、みなさんの意見を聞かせてください。

「法案が成立したらそれで終わり」ではありません。戦争をしないために、なぜこの平和安全法制がなぜ必要なのか、ご理解いただく努力を今後も続けてまいります。

平和安全法制に関する私の考えについては、先月このブログに詳しく書いています。こちらもぜひ読んでみてください。

「平和安全法制に関する私の考え」

AEDの普及について意見交換

9月15日(火)、早坂よしひろ東京都議会議員と、京都大学の石見拓教授が来館されました。

「ミスター防災」として防災政策のスペシャリストである早坂都議、またAED普及運動の第一人者である石見教授と、AEDや心肺蘇生法の普及について、さまざまな角度から意見交換しました。

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          ▲写真左より、石見教授、小松ゆたか、早坂都議

AEDは、最近では駅や公共施設などあちこちに設置されていますよね。これほど町のいたるところにAEDが設置されているのは世界的にも珍しいことで、誇るべきことでもあります。

しかしその一方で、AEDを使って実際に救命措置が行われたのは3%あまり、という大変残念な現実もあります。だからこそ、今後は「AEDを設置すること」から、「AEDを使えるようにすること」が大切です。学校で基礎知識を子供たちに教えれば、もっと多くの命が助かるかもしれない。AEDや心肺蘇生法の普及・啓発に、これからも積極的に取り組んでいこうと思います。

先日も、9月9日の「救急の日」に合わせてAEDや救急救命についてブログに書きました。
こちらも合わせて読んでみてください。

・9月9日は「救急の日」

「農民の健康を創る会」で北海道へ視察

9月6日から7日まで、自民党の「農民の健康を創る会」の視察で、北海道は遠軽町へ行ってきました。JA北海道厚生連の遠軽厚生病院への視察です。

遠軽町は北海道の北東部、内陸側に位置する人口約2万人の町です。羽田空港から女満別空港を経て、そこから車で約1時間半の距離にあります。夏は過ごしやすく、冬はマイナス20度を下回ることもあるのだそうです。

今回の北海道視察には会長の宮腰光寛先生をはじめ、幹事で農林水産戦略調査会長の西川公也先生、地元北海道12区選出の武部新先生、そして同じ長野県から事務局長の宮下一郎先生が参加されました。

遠軽厚生病院の会議室で、矢吹英彦院長より病院の課題、特に産科医の確保が緊急の課題とのお話を伺いました。遠軽厚生病院はこの地域の中核病院で、そこで出産ができなくなることは重大です。こういった問題は長野県内でも見られることで、地方には共通の課題だとあらためて認識しました。

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同時に、直接現場の声に耳を傾けることの大切さもあらためて感じました。
2年前に新潟の佐渡へ視察に行った際、宮腰会長からお聞きした「自民党の原点は現場主義だ」という言葉を思い出します。

どんな地方でも、そこに住む誰もが安心して医療を受けられること。また安心して子供を産み、育てられることは、地方創生、少子化対策や女性の活躍推進といった観点からも、とても重要なことです。医師の地域偏在や診療科偏在を解消するため、厚生労働省、農林水産省とも連携しながら、今回の視察の経験を活かして、今後も努力していこうと思います。

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9月9日は「救急の日」

猛暑の連続だった夏が過ぎ、地元の長野も、東京も、秋の長雨が続いています。

ところで、みなさんは9月9日が何の日か知っていますか?
答えは「救急の日」です。「救急の日」は、救急業務や救急医療に対して、理解と認識を深め、意識を高めることを目的に、昭和57年に定められました。

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それから毎年9月9日を「救急の日」とし、この日を含む1週間を「救急医療週間」(今年は9月6日~12日)として、全国各地において応急手当の講習会を中心とした救急に関する様々な行事が実施されています。

突然倒れた、意識がなくなったなど、救急が必要となる出来事はどこでも起こり得ます。そして誰でもその場に遭遇する可能性があります。ですから、誰もが最低限の救急医療の知識を持っていることが大事です。

私はスポーツドクターとして海外へ行く機会が多くありました。その中で、飛行機内に「ドクターはいませんか」とアナウンスが流れることがよくありました。行きの飛行機で対応したら、帰りの飛行機でまた、という経験もあります。

大事なのは勇気を持ち、まずはその人のそばへ行くことです。そして大きな声で周りの人を呼ぶ。人が集まれば少し勇気が出てきますし、もしかしたらその中に医師がいるかもしれません。

救急車を呼んで待っている間に、息をしているか、心臓は動いているか、意識があるか、などを確認してください。息が止まっていたら人工呼吸、心臓が止まっていたら心臓マッサージというように、状況に応じた処置を行います。しかし、何の知識もなければ適切な状況判断は難しいですよね。
 
今でも思い出す印象的な事件があります。

1986年にアメリカ出身のフローラ・ハイマンというバレーボール選手が、日本リーグでの試合中にコートで倒れてそのまま亡くなってしまいました。ハイマン選手はスター選手だったので、試合の一部始終がアメリカでも放送されていました。それを見たアメリカのドクターから、日本のスポーツ医学会に手紙が送られてきたのです。そこには「ハイマン選手が倒れた時、救急車に運ばれるまで誰も救急処置、心肺蘇生をしていなかったが、これが日本の現状なのか」と書かれていました。

誰かが倒れた時、現場にいる人に何ができるかで生死が決まることもあります。それ以来、私たちはスポーツの現場で救急医療の講習と啓発活動を一生懸命やってきました。いざという時、勇気を持って処置するためには、最低限の知識が必要です。スポーツの現場だけではなく、誰もが知っておかなければならないことだと思います。

例えばAED(自動体外式除細動器)については、みなさんはどれぐらいご存知ですか?心臓の病気が原因で倒れた場合、特に多いのが心室細動(心臓のけいれん)によるものです。この心室細動が起こると、脳や腎臓、肝臓など重要な臓器に血液が行かなくなり、やがて心臓が完全に停止してしまう、とても危険な状態です。時間が経つほど救命できる確率が減るので、素早い対応が必要です。
 
AEDは電気ショックでこのけいれんを止める機械です。心臓の診断から治療までコンピューターが自動解析してくれるので、専門的な知識がなくても使えます。機械自身が使い方を音声で案内するので、それに従えばいいのです。機械が傷病者に電気ショックを与えた方がいいと判断すれば、「ボタンを押してください」と指示が出ます。その必要がなければ機械は作動しません。ですから、AEDを使って病状が悪化することはないのです。

しかし、そのことを知らないとなかなかAEDの蓋を開ける勇気が出ませんよね。少しの知識と少しの勇気で救える命があるので、いざという時はAEDを 積極的に使ってほしいと思います。

医師をしていると、医学だけでは解決できないことがあると実感します。医学はどんどん進歩していますが、それを生かせる社会の仕組みがなければならないからです。私は最先端医学を研究していたのですが、救急車が来ない、救急車が病院をたらい回しにされるなどの問題が話題になりました。その時、医療技術以前の理由で命を救えない場面がたくさんあると実感し、政治家を目指したのです。

先ほどAEDは素晴らしい機械だとお話しました。最近では、駅や公共施設などあちこちに設置されていますが、誰もが使える仕組みがなければ意味がありません。早く救急車が到着する仕組み、現場に遭遇した人が最低限の救急医療の知識とそれを使う勇気を持っている仕組み・・・。
 
学校で基礎知識を子供たちにも教えれば、もっと多くの命が助かるかもしれない。私は政治家であり医師でもありますが、どちらも目指すところは同じです。これからも、みんなが元気で幸せに暮らせる社会的な仕組みをつくれるよう、誠実に、一所懸命努力していこうと思います。

厚生労働委員会で質問に立ちました

きょうの厚生労働委員会で、「勤労青少年福祉法等の一部を改正する法律案(青少年の雇用の促進等に関する法律)」の審議で質問に立ちました。

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委員会では、以下の5点について質問しました。

1.学生が職場情報を入手できる環境づくりについて
2.ハローワークにおけるブラック企業の求人不受理について
3.中小企業の人材確保に向けた認定制度の取り組みについて
4.働く人を支援するキャリアコンサルタントについて
5.2020東京オリンピック・パラリンピックを控えて、訪日外国人の観光に関する職場で働く労働者のスキルアップについて

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若者の就職環境の整備と、中小企業の人材確保は、地方創生にとっても重要です。こうした取り組みを着実に進め、この国の将来を担う若者が安心してチャレンジできる環境づくりに向けて、多くの関係者と力を合わせて取り組まなければなりません。

この法案が成立すれば、学生に対する企業の情報提供については一歩前進します。しかし情報がいくらあっても、「自分はどのような職種に向いているか」なんてことは、実際に仕事をしてみないとわからない、ということもあります。

「どんな仕事であっても、与えられた場所でまじめに一生懸命取り組んでいれば、それを必ず誰かが見ていて、その先につながっていくよ」ということを若者には言いたい。
また雇う側にも、若者の職業能力に対して温かく見守って、「若者を育てる」という意識で接してほしい。お互いにそのような気持ちを持つことが大事だと思います。

議事録が出来上がりましたら、後日「政治家として」のページにアップ致しますので、こちらもぜひご覧ください。

▼質問に対して、塩崎恭久 厚生労働大臣からもご答弁いただきました
 
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【お知らせ】厚生労働委員会で質問を行います!

9月4日(金)、小松ゆたかは衆議院 厚生労働委員会で質問を行います。

今回の委員会では、「勤労青少年福祉法等の一部を改正する法律案」について質問に立ちます。

質問時間は、午前9時25分ごろから9時45分ごろまでの、20分間を予定しています。

当日は、こちらのWebサイト「衆議院インターネット審議中継」から質問のようすをご覧いただくことができます。

質問の内容につきましては、後日このブログでお知らせ致します。

【お知らせ】ホームページをリニューアルしました

いつも小松ゆたかのホームページをご覧いただき、ありがとうございます。
この度、ホームページをリニューアルしましたので、お知らせします。

今回のリニューアルでは、より快適にホームページをご覧いただけるように、情報を整理し、すっきりとした、わかりやすく見やすいレイアウトに変更しました。

また、新たに設けた「私の志」というページでは、あらためて、医師から政治家を志した経緯と、政治家としての私の決意を書きました。

今でも、多くの方から「どうして医者から政治家を志したんですか?」という質問を受けます。

医者という仕事も、十分にやりがいのある仕事でした。そんな中で、なぜ政治を志したのか。
医学も政治も、目指すところは同じ。そしてみんなの命を守るために、政治もとてもやりがいのある世界。

そんな私の想いを、ぜひ読んでください。

その他、「プロフィール」のページでは幼少期から現在に至るまでの写真とエピソードを、「政治家として」のページではこれまで国会の委員会で行った質問の議事録を追加掲載しております。こちらも合わせてぜひご覧ください。

これからもホームページを通して、小松ゆたかのさまざまな活動をみなさまにお届けし、みなさまと小松ゆたかの絆を深めることを目指してまいります。