「医師として」カテゴリーアーカイブ

2017年 年頭のご挨拶

 新年あけましておめでとうございます。

 昨年は英国のEU離脱、米国でのトランプ新大統領の選出など、国内外で様々な出来事が続きました。本年は、まず1月20日にトランプ大統領が就任。3月にはオランダで総選挙、4月から6月にかけてフランスでは大統領選挙と国民議会選挙、9月にはドイツで連邦議会選挙が予定されています。また中国では秋に5年に一度の共産党大会が開催されるなど、世界各国で大きな政治の動きが続きます。

 本年は、日本国憲法が施行70年の節目の年にあたります。戦後70年、平和憲法のもと、日本は平和と繁栄を築いてきました。戦争の惨禍は二度と繰り返してはならない。戦後、私たちは不戦の誓いを貫き、平和外交へ取り組み、世界各国との信頼関係を構築してきました。戦後70年に及ぶ平和国家としての歩みをこれからも堅持し、日本が世界をリードしていかなければなりません。

 昨年はリオデジャネイロでオリンピック・パラリンピックが開催されました。2020年の東京オリパラまで、あと3年です。オリンピックにスポーツドクターとして5度参加した経験を活かして、日本全体でオリパラに臨み、2020年以降も北信への経済波及効果が持続するよう積極的に取り組んでまいります。 

 本年は酉年。客先や運気を取り込み、商売繁盛に繋がる年とされています。政権交替から4年が過ぎ、少しずつ経済に明るい兆しも見えてきているとはいえ、その実感が地方ではまだ湧かないのも事実です。健康長寿、農業、観光資源、ものづくりの力、長野オリンピックのレガシーなど北信の「宝」を全国へ発信し、北信の元気を皆様と一緒に創っていきます。

 少子高齢化が進み、人口が減少する中、医師の地域偏在の解消、障害者支援やスポーツによる地域活性化、女性の健康づくりなど、私が特に役割を負って取り組んでいかなければいけないさまざまな課題もあります。こうした課題にも立ち向かいながら、これからも政治を志した初心を忘れず、誰もが安心して、健康に暮らせる社会の実現を目指して、全力で取り組んでまいります。

 本年が皆様にとって素晴らしい一年となりますことを祈念し、年頭のご挨拶とさせていただきます。

 衆議院議員 小松ゆたか

 

2016年を振り返って

 今年は例年より早い1月4日に通常国会が開会。初当選から所属してきた厚生労働委員会では理事を務めました。住み慣れた地域で安心して暮らすことができる社会を創るためには、社会保障関係の法案はとても大事な分野です。理事として責任を持ちつつ、限られた時間の中で法案を審議し、形にする大変さと同時に、大きなやりがいも実感しました。

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 7月、参議院選挙が行われました。選挙権年齢が18歳に引き下げられ、初の国政選挙となった今回の参院選。1人区となった長野県選挙区では、みなさんの力を結集して戦いましたが、激戦の末、若林健太さんが大変厳しい結果となりました。

 8月にはリオデジャネイロでオリンピック・パラリンピックが開催されました。私はスポーツ議連の一員として、9月にパラリンピックを視察。4年後の2020年はいよいよ日本の番です。オリンピックに5度参加したスポーツドクターとしての経験を活かして日本全体でオリパラに臨むことができるよう、また2020年以降も含め、北信への経済波及効果が持続するよう、積極的に取り組んでまいります。

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 秋の臨時国会では、新たに国会対策副委員長、総務会総務、厚生労働部会長代理として臨みました。様々な課題がある状況ですが、政権交替から4年が経過し、少しずつ経済に明るい兆しも見えてきています。もちろんそれが地方への波及という意味で、「実感できない」という声が大きいことも事実です。だからこそ、地方創生、国土強靱化、女性の活躍も含め、あらゆる政策を総動員してデフレ脱却を確実なものとし、経済の好循環を地方、北信にも波及させるように、間断なく実行していかなければなりません。

 10月21日、小坂憲次先生が旅立たれました。70歳でした。長野の政治の支柱であり、党派を越えて誰からも信頼される優しい先生でした。もっとご指導いただきたかったのに、残念です。心よりご冥福をお祈りします。

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 今年は憲法公布から70年の節目の年でもありました。戦後70年、平和憲法のもと、日本は平和と繁栄を築いてきました。それは平和外交への取り組み、世界各国との信頼関係の構築など、先人たちの様々な努力の賜物です。憲法改正についてもみなさんと方向性を共有し、国会で幅広い議論をしていきたいと思います。

 少子高齢化が進み、人口が減少する中、医師の地域偏在や年金改革、障害者スポーツ支援やスポーツによる地域活性化、女性の健康づくりや女性アスリートの支援など、私が特に役割を負って取り組んでいかなければいけないさまざまな課題があります。こうした課題にも立ち向かいながら、これからも政治を志した初心を忘れず、誰もが安心して、健康に暮らせる社会の実現を目指して、全力で取り組んでまいります。

 2017年も、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 よいお年をお迎えください。

 衆議院議員 小松ゆたか

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「小松ゆたか国政報告会・年忘れの集い」を開催しました

 4日、長野市で「小松ゆたか国政報告会・年忘れの集い」を開催させていただきました。年末のお忙しい中、たくさんの方に足を運んでいただき、本当にありがとうございました。

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 冒頭、10月21日に天国へ旅立たれた小坂憲次先生に哀悼の意を表し、黙祷を捧げました。

 昨年、初めて開くことができた大きな国政報告会。2回目となった今回は、400人を超える方々が足を運んでくださいました。あらためて、地元の多くの方々に支えられて議員活動をさせていただいていることを実感しました。

 当日は関隆教後援会長、古田芙士県連幹事長をはじめ、県議会議員、市町村長、市町村議会議員のみなさんから、あたたかい激励の言葉をいただきました。

 その言葉の中に、来年にはあると噂される解散総選挙、今度こそは小選挙区を制さなくてはならないというお話が多くありました。小選挙区の奪還、それは皆様が共有されている思いであり、私に対する期待であると重く受け止めています。

 国政報告では、今年1年を振り返りながら、力を入れて取り組んできた政策、「年金改革などの社会保障政策」、「スポーツによる健康や地域の活性化」、「障がい者支援と共生社会」などの話をしました。

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 「スポーツマンシップ」とは何か。スポーツマンシップとはリスペクトすること。仲間を尊重し、相手を尊重し、そしてルール、スポーツそのものを尊重することです。国会対策副委員長として「スポーツマンシップ」を持って政治にもあたっていかなければならないと思っています。

 これからも農業、経済、観光を含め、地域・国政のあらゆる課題に真摯に向き合って、みんなが安心して、健康で元気に暮らせるよう、政治家として誠実に努力を重ねていきたいと思います。

 「小松ゆたか国政報告会・年忘れの集い」開催にあたっては、準備から当日の運営まで、本当に多くの方にご協力いただきました。あらためて御礼申し上げます。

 みなさん、本当にありがとうございました。

「花の会」のみなさまが国会見学

 11月17日、小松ゆたか女性後援会「花の会」のみなさまが、国会と国立スポーツ科学センター(JISS)の見学にお越しになりました。

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 早朝に長野を出発し、11時過ぎに国会に到着。本会議が開かれる議場や天皇陛下の御休所に続き、伊藤博文、板垣退助、大隈重信の銅像がある中央広間などをご案内しました。

 その後、国会正門前へ移動し、記念撮影。議員会館の事務所で小休止を挟んで、議事堂内にある議員食堂へ。いっしょに昼食を食べながら懇談しました。

 この後「花の会」のみなさんは銀座へ移動し、長野県のアンテナショップ「銀座NAGANO」へ。そしてこの日最後の見学場所である、北区にある国立スポーツ科学センターを訪問。JISSはスポーツ医・科学研究の中枢機関です。充実した最新の施設、器具・機材を各分野の研究者や医師といった専門家が連携して活用し、日本の国際競技力向上、オリンピック・パラリンピック選手たちを支援しています。

 ここは以前、私がスポーツドクターとして働いていた古巣です。国際競技力の向上が、「スポーツの力」をみんなに知ることにつながります。それが「スポーツと健康」、「スポーツによる地域の活性化」につながっていきます。

 JISSが役割を果たすには、競技団体、スポーツの現場、何よりアスリートとの信頼関係が必要不可欠です。また信頼関係が重要なのは、政治家も同じです。私もJISS同様、地元のみなさんとの信頼関係を大切にしながら、これからも議員活動を続けていきます。

 この日は朝から晴天に恵まれ、小春日和の1日でした。北信から上京されたみなさんは上着を脱いで、口々に「暖かいね」と言いながら国会内を見学されていました。

 このような機会を通じて、地域のみなさまの声を直に聴くことができるのは貴重なことです。また、みなさまに国会へ送り出していただいた私が、働き、飛び回っている国会の場を実際に視察していただけるのは、大変ありがたいことです。あらためて、地元の多くの方々に支えられて議員活動をさせていただいていることを実感しています。

 これからも政治を志した初心を忘れず、北信のさまざまな課題に立ち向かいながら、誰もが安心して健康に暮らせる社会の実現を目指して、全力で取り組んでまいります。

将来の日本のための年金改革

 1日、衆議院本会議で年金制度の持続可能性を高め、将来の年金水準を確保するための年金制度改革法案の趣旨説明が行われました。また翌2日、厚生労働委員会で塩崎恭久厚生労働大臣から提案理由説明が行われ、審議入りしました。

 具体的には、短時間労働者への保険適用の拡大や、国民年金に加入している女性の産前産後4か月間の保険料免除、年金額の改定ルールの見直し等が盛り込まれています。

 日本の公的年金制度は、現役世代が負担する保険料や税金により、給付の9割を賄っています。少子高齢化が進み、人口が減少する中で制度を将来にわたって安定させるには、負担と給付のバランスが大きく崩れないよう調整することが不可欠です。

 2004年の制度改革では、現役世代の負担が過重にならないよう保険料に上限を設定。またその負担の範囲内でやりくりができるよう給付を適切に調整配分する仕組みも導入しました。この仕組みが「マクロ経済スライド」です。

 仕組みは用意したものの、このマクロ経済スライドは過去に1度しか発動されていません。というのは、現在の制度では、賃金や物価の伸びが低かったりマイナスだったりすると発動できないからです。

 また現役世代の賃金が下がった時に、年金も同様に下げるルールが徹底されていなかったため、給付の調整が進まず、将来世代の給付水準が低下しているのが現状です。

 今後もこうした傾向が続くと、将来世代の給付水準がさらに低下していくことになり、持続可能な制度維持が困難になります。

 こうした事態を避けるため、今回の年金制度改革法案では、

 ①物価が上昇しても現役世代の賃金が下がれば、賃金の下落に合わせて年金給付額を調整する仕組みの導入。

 ②マクロ経済スライドを強化し、給付額の伸びを物価や賃金の上昇分より低く調整する。

ということが盛り込まれました。

 これにより、年金給付額を調整し、現役世代が将来受け取る年金額の水準確保を目指します。

 この法案に対して、野党の一部からは「年金カット法案」や「年金は事実上破綻している」といった批判もあります。しかし、そもそも賃金と物価が上がる状況では、年金額が下がることはありません。また低年金・低所得の方への配慮として、福祉的な給付を始めた後に、この見直しは実施されます。

 積立金についても現在130兆円の水準を維持しており、年金制度自体が破綻しているということは全くありません。

 年金は現役世代の「仕送り」に支えられている仕組みです。したがって現役世代の賃金が下がれば年金も下がるのは当たり前で、賃金が下がっているのに年金給付額がそのまま維持される、というのはおかしな話です。限られた財源を現在の高齢者と未来の高齢者の間で公平に分かち合うことで、将来世代の年金も確保しなければいけません。

 今回の年金制度改革法案は、そんな当たり前のことを実現し、持続可能な社会保障制度を維持するための法案です。それはとりもなおさず、お年寄りも若者も、誰もが健康に、安心して暮らすことのできる社会を創るためには、必要不可欠なものです。

 将来の日本のために、年金制度の改革は避けては通れません。厚生労働委員会で、しっかりと議論していきたいと思います。

地方の医師偏在、2020にむけたアンチ・ドーピング体制について質問に立ちました

 2日、厚生労働委員会で質問に立ちました。この日は新たな専門医制度と医師の偏在について、また東京2020オリパラにむけたアンチ・ドーピングについて、質問を行いました。

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 導入が検討されている新専門医制度について、私はかねてから、これがさらなる医師の地域偏在や、診療科偏在を招きかねないと懸念を述べてきました。

 新専門医制度は、現在100種類以上ある専門医の質の確保と信頼性の向上を目的として、研修を終えた医師を「専門医」として認定する仕組みです。専門医の認定については、これまでの学会ごとの認定から、2014年に発足した第三者機関の日本専門医機構が行うことになります。

 ただ、養成の中心になる基幹施設や専門医が、症例や情報の多い大都市の大学病院や高度急性期病院に集中し、地方の中小病院などは医師の確保ができにくくなり、その結果、医師の地域偏在、診療科偏在が生じる懸念があります。

 今年の6月、医師会と四病院団体協議会も、医師の偏在が深刻化する恐れがあるとして、導入延期を含めた見直しを求める意見書を公表。塩崎恭久 厚生労働大臣は、その趣旨を受け容れる旨の談話を発表しています。

 特に医師の地域偏在については、年々状況が深刻化しています。地元の飯山赤十字病院では、今年の4月から常勤の産科医がいなくなり、お産が休止したままです。産科医確保にむけて、関係機関と協力しながら私も奔走していますが、まだ解決には至っていません。

 厚生労働省にはこのような実情を踏まえ、医師偏在を助長しないよう地域医療についてもより一層の配慮を求めました。

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 続いて、東京2020オリパラにむけたアンチ・ドーピングについて質問しました。

 アンチ・ドーピングの推進については、今年の2月25日に予算委員会の第4分科会でも質問しています。このときは文部科学省の取り組みに対する質問でしたが、今回はより関係の深い厚生労働省に対して質問を行いました。

 4年後に迫った東京大会にむけて、医師や薬剤師がドーピング禁止物質に関する知識がないために、アスリートにドーピング違反をさせるようなことがあってはなりません。

 このような事態を防止するため、全国の医師や薬剤師に、ドーピング禁止物質や禁止方法に関する知識を身につけてもらうようにする必要があります。そのための啓発活動や大学等を卒業した後の教育について、厚労省には文科省やスポーツ庁と連携しながら、しっかりと取り組むよう求めました。

 日本は過去のオリパラ大会で、一人もドーピング違反者を出していません。またこれまでの国際的なアンチ・ドーピング活動にも積極的に貢献しており、高い評価を受けています。

 ドーピング防止活動において最も重要かつ効果的なのは、教育と啓発です。アスリートはもちろんのこと、コーチ等の支援者、ひいては国民全体にドーピング防止活動の重要性に対する認識を深めること、教育・啓発活動を推進していくことが大事です。

 アンチ・ドーピングの理念と活動が東京2020オリパラのレガシーとして日本に定着するよう、ドクターとしてオリンピックに5回帯同したこれまでの経験を活かして、これからも積極的に取り組んでいきます。

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【お知らせ】厚生労働委員会で質問に立ちます

 11月2日(水)、小松ゆたかは衆議院厚生労働委員会で質問に立ちます。

 今回の委員会では、

  ・医師の偏在と新たな専門医制度について

  ・東京2020オリンピック・パラリンピックにむけたアンチ・ドーピングについて

 質問を行います。

 飯山赤十字病院のことについても話します。

 質問時刻は、午前9時40分から30分間を予定しています。

 当日は、こちらのサイト「衆議院インターネット審議中継」から質問のようすをご覧いただくことができます。

 質問の内容につきましては、後日このブログでお知らせ致します。

「小松ゆたかを囲む会」を開催させていただきました

 28日、東京で「小松ゆたかを囲む会」としてパーティーを開催させていただきました。当日は医師時代の恩師や同僚、高校や大学の同級生、スポーツでお世話になった方々、また地元の長野からもお集まりいただきました。お忙しい中、足を運んでいただき、本当にありがとうございました。

 冒頭、この日に薨去された三笠宮崇仁親王殿下と、21日に亡くなられた小坂憲次先生に哀悼の意を表し、黙祷を捧げました。

 額賀福志郎先生、茂木敏充 政調会長、竹下亘 国対委員長、加藤勝信 一億総活躍担当大臣、後藤茂之 長野県連会長をはじめ、多くの先輩議員から激励の言葉をいただきました。

▼額賀福志郎先生よりご挨拶をいただきました
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 ロンドン、リオと2大会連続で銅メダルの三宅宏実選手のお父さんで、日本ウエイトリフティング協会の三宅義行会長からは、私のスポーツドクター時代の仕事についてご紹介をいただきました。先生方のお言葉に期待と責任を感じ、身が引き締まる思いでした。

▼三宅義行 日本ウエイトリフティング協会会長
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▼後藤茂之 自民党長野県連会長より乾杯のご発声をいただきました
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 当日は久しぶりにお会いする方も多く、いろいろなお話しをさせていただき、励ましや応援の言葉をかけていただきました。あらためて本当に多くの方々に支えられて議員活動をさせていただいていることを実感しました。

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 これからも多くの人たちに応援してもらえる人間であり続けられるよう、謙虚な姿勢で努力を重ねていきたいと思います。また初心を忘れず、政治を志した気持ちを持ち続けながら、一人でも多くの国民のみなさんが健康で元気に暮らせるよう、自分の力を尽くしていきたいと思います。

 パーティーの開催にあたっては、準備から当日の運営まで、本当に多くの方にご協力いただきました。あらためて御礼申し上げます。

 みなさん、本当にありがとうございました。

思い邪なし

 毎週火曜日に発行される自民党の機関紙「自由民主」。25日発行の第2717号(11月1日付)の「座右の銘」のコーナーで、私の座右の銘である「思い邪なし」が掲載されましたので、ご紹介します。

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 「思い邪(よこしま)なし」。これは幕末の名君、薩摩藩主 島津斉彬が座右の銘としていた論語の一節です。「心意正しく、邪悪の念がないこと。心情をありのままに発露して、少しの飾り気もないこと」という意味です。

 政治を志そうと考えた初心を忘れずに、真面目に謙虚に、邪念無く政治に取り組んでいきたい。この思いを胸に、初当選以来すべてに誠実に取り組んできました。

 かつて消化器内視鏡医として、またオリンピック選手たちを支えるスポーツドクターとして経験を積む中で、医学がどんなに進歩しても、それを支える社会の仕組みがしっかりとしていなければ、みんなが幸せにならないと感じました。医学だけでは解決できないことを政治で解決したい、スポーツの力を社会の力にしたい、と12年前に政治を志す決心をしました。この世界とは全く縁のなかった私でしたが、政治を学び、選挙の手伝いなどを地道に続けながら、きっと誰かが見ていてくれる、必ず道は拓ける、そう思いながら努めてきました。

 そして平成24年、長野一区の支部長公募に応募。選任され、直後に行われた総選挙に立候補し、初当選。「地道に頑張っている姿をみんなが見ていてくれたんだなあ」、そう感じました。

 医者時代も普通ではなかなかできないことをたくさん経験させていただきました。アトランタからロンドンまで5回のオリンピックに日本選手団の一員として参加したことや、東大病院で内視鏡チームをゼロから立ち上げて最先端の研究ができたことなど、それらは「目の前のことを一生懸命に頑張る」ことによって、多くの恩師との幸運な出会いを得て、拓かれていったものです。邪な心なく、すべてに誠実に取り組むことが、思いを遂げられる最善の道であると私は信じています。

 医師も政治家も、目指すところは同じです。「誰もが健康に、安心して暮らせる世の中を創ること」。その目標に向かって、「思い邪なし」の言葉を忘れずに、これからも一歩ずつ、地道に取り組んでいきたいと思います。

「農民の健康を創る会」で知多半島へ視察

 1日、自民党の「農民の健康を創る会」の視察で、JA愛知厚生連の知多厚生病院へ訪問しました。今回の視察には、会長の宮腰光寛先生と、事務局長で同じ長野県の宮下一郎先生が参加されました。

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 知多厚生病院は愛知県の知多半島南部に位置し、急性期医療や救急医療の拠点病院です。また2002年からは離島医療を支援する「へき地医療拠点病院」として、離島である篠島に診療所を開設し、離島医療にも取り組んでいます。

 今回の視察では、海上タクシーでこの篠島診療所にも訪問しました。篠島は人口約1,700人。知多病院はこの診療所に、平日は毎日交代で医師を派遣し、離島研修など地域医療研修にも積極的に取り組んでいます。

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 当日は、毎月実施されている「健康教室」の様子を見学しました。「肺炎の予防」について、研修医の先生が講演。わかりやすく丁寧に説明され、参加者のみなさんも真剣に耳を傾けていらっしゃいました。

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 知多病院ではJA愛知厚生連や知多病院の職員の方から様々な健康づくりのアイデアをお聞きしました。またJAや厚生連病院の組織論や将来像についても意見交換。健康長寿長野県においても、厚生連の果たす役割は大きいです。

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 初当選から毎年参加している、この「農民の健康を創る会」の視察。新潟の佐渡へ視察に行った際、宮腰会長からお聞きした「自民党の原点は現場主義」という言葉を胸に、直接現場に足を運び、自分の目で見て、現場の声に耳を傾けることの大切さをあらためて感じています。

 どんな地域でも、そこに住む誰もが安心して医療を受けられることは、とても重要なことです。医師の地域偏在や診療科偏在を解消するため、厚生労働省、農林水産省とも連携しながら、今後も努力していきます。

 翌2日、長野市で北信5農協の合併による新生「JAながの」の発足式が行われ、私も出席しました。その会場で、前日に視察でお会いした、JAあいち知多の前田組合長とまさかの再会。なんとJAあいち知多とJAながのは姉妹JAで、招待され、出席したとのこと。いろいろなご縁を感じた視察でした。